(7)任意売却の正しい手順

住宅ローンはとても大きな借金ですから、すぐに破産を頭に思い浮かべるかもしれません。また、住宅ローン以外にも借金がある場合は多重債務と言いますが、なおさら借金の重圧に耐えかねていっそ破産を、と考えがちです。
しかし、自己破産を考える前にできることがあります。
解決策は「破産のみ」ではありません。

まず最初に、住宅ローンがもうすぐ払えなくなるのか、現在すでに払えていないのか、で違ってきます。

⚫️住宅ローンの支払いが厳しくてもまだ支払えている状態

金融機関に住宅ローンの返済計画の見直しを相談することが可能です。
これまでの生活も見直し、節約すればまだ後戻りが可能です。
また、一旦親や親類に買い取ってもらって、そのかたから賃貸するという方法もあります。

⚫️すでに支払いが滞って、しかもその期間が長くなっている状態

滞納期間が長くなるともう後戻りできなくなります。
一括弁済の請求(残債を全て一括で支払うこと)が来れば、そのままなにもせずにいると、やがて住宅は競売にかけられます。

競売で家を手放すより、任意売却の方がメリットが多いことは「任意売却のメリット」で述べたとおりです。

自己破産を考える前に、まず任意売却を進めていくことを推奨します。
なぜなら、自宅などの資産を所有したまま自己破産を行うと、管財人費用が発生し、さらに費用が必要となるからです。

そして、自己破産をしない場合、任意売却後の残債は交渉することができます。

その場合、これまでのローンのような額では無く、月々支払える額を支払っていくこととなります。固定資産税や住宅維持のためのお金も必要なくなるので、支払いは楽になります。

順序としては

①返済計画の見直しができないか金融機関に相談してみる
②できない場合は任意売却で住宅を売却する

任意売却の前に破産をしてしまうと、選択肢が狭められてしまいます。ご自身に合った債務整理を選択し、任意売却をすれば、その後より良い再出発となります。

また、債務整理は弁護士がやりますが、任意売却は弁護士の仕事ではありません。

任意売却の正しい手順、それは住宅ローンが支払えないことが確実になったら(滞納前でも)任意売却の相談を専門家にすることです。任意売却は不動産業者の仕事でどこでも相談はできますが、不動産業者の中には任意売却のことをよく知らなかったり、経験に乏しい業者も多いのが事実です。

任意売却は、解決事例や経験値の高いところで相談をしましょう。

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